侑里はふと話し掛けられて、びくりと肩を揺らした。

話し掛けてきた人は、晴だった。


「……?」
侑里は晴が急に話し掛けてきた意味が分からなく首をひねった。

「あははっ!ごめんね!
朝、電車一緒だったよね?」
晴が笑うと健康的な白い歯が見えた。
どうやらあちらも侑里達に気が付いていたらしい。

「あ…じろじろ見てごめんね…」
侑里はぺこりと慌てて頭を下げた。