「じゃーね侑里。」 真央は1年5組の教室の前に着いて侑里に小さく手を振った。 「真央、帰りは校門にいてね」 侑里も真央に小さく手を振って自分の教室に向かった。 *** (知らない人しかいない…) 侑里は入り口に貼られていた座席表を見て教室に入った。 廊下側から2列目の前から四番目。 そこが侑里の座席だった。 侑里は誰とも目を合わすことなく目的の席に座った。