今日は待ちに待った入学式!

私は鏡の前で新しい制服を着て、くるくる回ってみたり、ポーズをとってみている。

『今日の髪型はどうしようかな?入学式だし普通におろしていこ』

髪のセットも終わって、私は階段を下りリビングに行った。

「お母さん!もうそろそろ学校に行くね」

「彩!やけにはりきってるわね!」

「まぁね。だって今日入学式だし」

「あら、そう。まぁ頑張るのよ」

「はーい!じゃあ、行ってきます」

「行ってらっしゃい!」


ガチャ

私はドアを開けた。

「きゃあっっ。ビックリした。」

ドアの前に立っていたのは和久だった。

あっっ、和久というのは私の幼なじみ。

「お前を待ってた。早く行くぞ。」

「・・・うん!」

・・・ドキドキ

私の心臓は張り裂けるほどドキドキしていた。

なぜかって?実は私は和久の事が小さいころから好きなの。でもこれは和久には内緒。だって私は、和久の恋愛対象として見られてないもん。・・・多分。

「・・・や!」

「・・・・・・」

「おい!あや!」

「あっはい。」

「ボーっとしてないで早く行くぞ!」

「はーい!」

私は和久の近くにいられるだけで幸せだから、今を楽しもう!

でも、いつか和久にこの思いが届きますように・・・

私は、そう願いを込めながら和久のあとを追った。