甘いないしょな同居生活~二人はヒミツな関係~

「ただいまぁー♪」


「おかえりー♪」


るいちゃんが帰ってきたってことは、昼休みももうすぐ終わりかな。あっという間だな~昼休みって。
そう思って時計を見ると思った通り。


次の授業が始まるまであと五分。
確か次の授業は…先生の英語だぁ。

英語はたしか全部ロッカーに入れっぱなしのはず。

「るいちゃん、英語持ってくるね。」


「うん、いってらっしゃい。」



ロッカーに英語を一式取りに行くとちょうど先生が来た。

相変わらず無愛想なクールな先生。
まぁ、そこも先生がモテるポイントでもあるのかな。


そう思って見ていたら、目があったと思った。

ど、どうしよう。どんなリアクションしたらいいんだろう…。



そう思っていると、さっきまで無愛想な顔をしていた先生に微笑まれた。…気がする。

一応、私も先生に笑ってみた。
すると…、


「ほら、教室入りなさい。」


「は、はい!!」


ビックリしてつい、すぐに目をそらしてしまった…。しかも、最初声が裏返っちゃったよ!!

…笑われそう。

そう思ってチラッと先生を盗み見してみると予感的中。…先生はクスクスと笑っている。


悔しいけど、先生がそのまま教室に入っていったから私も急いで後をついて行き教室に入った。


私はドキドキする気持ちを落ち着かせようと必死に。
でも、先生はまったく、気にしていない様子。


私の気にしすぎかな。


「じゃあ、授業を始める前に抜き打ちテストをします。」


「「えー…!」」


先生の一言にクラス中には批判の悲鳴が…。
もちろん、私の悲鳴も教室に響く。

テスト……!?
聞いていないんですけど。知らなかったんですけど…。
ま、それは一応当たり前か。抜き打ちテストだもん。

同居人になってもそういうのは、やっぱり関係無いんだ。
少し寂しいような気もするけれど、そういうしっかり公私を混合しない所は先生らしくて、良いところだよな。