「ほら、出来たぞ。」


そう言うとミートソーススパゲッティーを先生は持ってきてくれた。うわぁー、いいにおい。美味しそう~!


「いただきまーす!!…んー♪おいしい!!」

なにこれ。めちゃくちゃ美味しいんだけど。
ママの作ったご飯もおいしいけれど・・・これは、比べものにならないくらいおいしい。
この料理の腕はもったいない。普通にレストラン経営したら絶対儲かるだろう。



「先生、なんでこんなに料理できるのにお弁当作らないんですか?」


お昼はいつも購買でお弁当やパンを買っている先生。だけど、これはもったいないよ。こんなにおいしいのに。買ってばかりだともったいない。


「自分の分だけなら面倒。」


「そっか。」


「でも、これからはお前の分もあるからそれなりに何か作るよ。」


そう言って私の頭をくしゃっと撫でた。
なんなんだ、このキュンキュンする気持ちは。

「とりあえず、この休日の間に片付け、しっかりやっておけよ。」


「は、はい…。」



そんなこんなで私の休日部屋の片付けに代わった…。

そして、ついに今日からまた一週間が始まる。
大変なのはこれから…なんだよね。


「おい、起きろ。」


「んー…。」


「起きろ。…今すぐ起きなければ、襲うよ?」


バッ…!!


先生の甘い声を聞き一気に目が覚めた。


「朝からなんてこと言ってるんですか!!」


「でも、結果起きたんだからいいだろ。
ほら、早くしろ。遅刻すんぞ。言っておくが…送ってくれとか無理だから。自分でなんとかしろ。」


「わ、わかってますよー…。」


「俺、もう行くから。」


あ、そうなんだ。え…もしかして、もう時間無いとか?
先生もうスーツだし。
焦って時計に目を向けるとまだ針は6時30分をさしている。

よかったぁー。とりあえず安心。


「ここから学校までの道は、これに地図を書いといた。歩いて15分くらいだ。」


「ご丁寧にありがとうございます。」


歩いて15分…今までより早い。てかそれなら、歩いていこう。


「じゃ、また学校で。」


「はい。」


「テーブルに朝食と、弁当置いといたから。」


「本当ですか?ありがとうございます。」


「あぁ。じゃ、いってきます。」


「いってらっしゃい。」