何度でも何度でも…

仕事を終えて帰宅した兄も加わり、7人でにぎやかな夕食を食べた

由斗が帰宅早々

「いつも迷惑かけてるな」

と海斗に言ったもんだから再びしるふの機嫌は斜めに進んでいった

最終的に怒りの矛先が向けられる海斗は、いつも涼しい顔で笑う

そんな風景がとても安心できて居心地のいいものだとは、言ってなんてやらない


「おやすみー」

リビングにいる紗雪たちに声をかけて自室に上がっていく

ドアを開けると、すでに風呂から上がっていた海斗が、

部屋の真ん中に置かれている小さな木製のテーブルの上にパソコンを広げ、仕事をしていた

ホント、いつでも仕事してる人

呆れ交じりに小さく息をつきながら後ろ手にドアを閉める

しるふが入ってきても気が付かないのか、気にしてないのか視線すら投げてよこさない

パソコンに向けられる端正な横顔を

ブルーライトを遮断するという度の入っていないメガネをかけた横顔を

ドアに寄りかかりながら眺める