何度でも何度でも…

「あ!海斗!次あれね!」

アイスを食べ終えたしるふがお茶を飲んでから海斗の腕を引っ張る

しるふの指差した方に視線をやるとそこにはゆっくりとけれどダイナミックに左右する舟

見ている分にはスピードもなくて怖くなさそうなそれだが、乗ってみるとなかりの風と重力を感じるのだ

「しるふって絶叫系好きなんだな」

付き合って3年、新たな発見である

「基本的にね。キャーッて叫びはしないけど」

ふーんと頷く海斗の腕を引いて歩き出す

「これ乗ったらご飯にしよっか」

アトラクションはそんなに乗っていないけれど館内をゆっくり歩いていた分時間はかなりたっていて、太陽は一番高いところに近づこうとしている

「そうだな、ってアイス食べたすぐで入るのか」

先ほどまで隣でうれしそうにアイスを頬張っていたしるふが思い出される

「ん?もちろんじゃない、アイスはご飯じゃないもん」

さしも当たり前のような顔をするしるふに海斗はあきれたような感心したような表情を向ける

いつものことだがしるふの胃袋は理解できない

出逢った4年前より確実に年は取っているはずなのに(そんなこと言ったらしるふに怒られるが)体系の変わらない、ついでに食欲も変わらないしるふに感嘆する日々である