恋文 ~あなたに贈るラブレター~



あたしは聖奈仔に、今までのことを話した。


「そっか…」
「あたし、なにかしたかな…?諒汰に避けられるようなこと、したのかな…?」
「今の話を聞いてる限り、くぅは何も悪くないよ」


聖奈仔の、真の通るような声で「くぅ」と呼ばれると気持ちが楽になれるような気がする。
みんなも「くぅ」って呼ぶのにね。
なんだか不思議。


「あたし、諒汰話するね」
「そーしな♪ついでに気持ちも伝えてくれば?」
「それは却下ー」


聖奈仔がニヤニヤ笑うもんだから、一瞬考えちゃったじゃん!
まっ、そんなこと言わないけどね。
からかわれるだけだから。


とりあえず、放課後に待ち伏せでもしてちゃんと話そ。

と思って、セリフ考えてたらあっという間に放課後。



とりあえず、校門までは来たものの…


なんて言えばいーんだろ…?!

聖奈仔と話してたときは、聖奈仔の言葉で気持ちが楽んなっちゃってサラーと言ったけど…

いざこーなるとなんて言えばいーか、わかんないよー!
そーいや、今までこんなことなかったからなぁ…



直球…でいいかな?

いいよね?

うん、いいや!


なんて、心の中で1人で解決して、諒汰が来るのを待った。