「兼次、さがれ」



「はっ」






兼次さんは、行ってしまった・・・。







「澄、何悲しそうな顔をしておる。そんなに兼次が良いか?」







へっ!?





驚いて、顔を勢いよく上げた。





何を・・・おっしゃいます・・・







秀平様が良いに決まっているでしょう・・・!!!






でもね・・・直接は言えない・・・





恥ずかしすぎる・・・





とうとう、秀平様は立ち上がり私のほうへ寄ってきた。