…やっぱり簡単だった。






でも、こうなるのを分かって、あたしは今日この場に来たんだ。







あきらめちゃ駄目だ。







「えーっとねー、笹原琴音、15歳でー、空斗の彼女!」







あたしは涙を勢いよくはらって笑って見せた。







空斗はうーん…とうなって顔を斜めにする。






「俺の彼女…琴音…」







するとハッとしたような表情になった。







「…琴音?どーした?泣きそうな顔してるぞ?」








…!もしかして、思い出した!?







「よかった~!!」






膝が安心と同時にガクッとおれる。







あたしはその場にへたれこみ、ワンワン泣いた。