｢嘘…でしょ…？ねぇ、空斗…離れたくない…離れたく…ないよぉー…｣






あたしの目から大量の涙があふれ出した。








どこに隠れていたのか知りたくなるようなくらいの量の。







｢…俺もだ…。｣







｢何で…何で言ってくれなかったの？あたしを傷つけたくないから？どうして…。｣






勢いにまかせて喋り続けた。






もう、頭を使うなんて出来やしない。







｢…ごめん…。｣







空斗から返ってきたのはその一言。








こんな一言しか返せない空斗は残酷で今にも気持ちに押しつぶされそうな表情をしている。







あたしはまたもや流れそうになった涙を必死にこらえた。








駄目だ。泣きすぎたら駄目だ。








もっと悔しく、悲しい思いをしているのは空斗の方なんだから。








空斗はあたしをギュっと抱きしめる。








｢ごめんな。俺のせいで辛い思いをさせて…。大丈夫。琴音の側にずっといるよ。辛い時は我慢せずに泣け。必ず俺が笑顔にしてにみせるから…な｣








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今も覚えてるよ。









そういった君の顔は少し曇っていたよね。






そして、その言葉であたしの我慢していた涙は、ダムが崩壊したかの様に流れだしたんだ。



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