携帯を打っていると、黒崎さんが目を覚ました。



「・・・早いな・・・今何時だ?」


「あ、おはようございます・・・7時前ですっ」



眠そうなとろんとした目が可愛い。いつものキリっとした黒崎さんからは想像できない。恋人になれば、こういう部分もしょっちゅう見れるが嬉しい。


黒崎さんはゆっくりと体を起こすと、Tシャツを着た。



「朝飯作ってやるから待ってろ」



そう言って私の頭をポンとたたいた。



料理できるんだ・・・

と、関心しながら私も急いでパーカーに袖を通した。




顔を洗って、ダイニングへ向かうともう朝食が出来上がっていた。

スクランブルエッグとハム、トマトが入ったサラダにコンソメのスープとパン。スクランブルエッグは卵がとろとろになっている。



「す、すごい!短時間でよくこんなに作れますね!?」



「全部簡単なモンだろ。朝は適当だよ。飲み物はコーヒーでいいか?」



「はい!」



椅子に座ると黒崎さんは淹れたてのコーヒーを持ってきてくれた。



「ありがとうございますっ」



パンはデニッシュパンなので、何もつけなくてもおいしい。スクランブルエッグは想像通り、ふわふわとろとろだ。