先輩のことは好きだった。 でもその感情は先輩だけのものではなかったし、一番頼りにしてるのは先輩ではなかったのだから…。 私はちらりと携帯のディスプレイを見る。 新着メールはない。 わかっている。 だってあいつは、重要な業務連絡にしか返信をしない。