「――エフィっ!?」

 叫んで起き上がろうとして――起き上がれない。

 気が付けば芋虫状に縛り上げられた縄を、どうにかウォルトが解こうとしているところだった。

「エフィは!?」
「分かんねー。
 あー、この結び目堅いな……」

 ややあって、なんとか解けた。

「あんた、術はどうした?」
「ノイさんがいると自動的に僕の力が封印されて使えなくなる」

 と、リヴェズは頑丈な扉に近づいた。

「鍵、がっちりかけられてるぜ」

 リヴェズは鍵の部分に身体を寄せて何かしているようだ。

「何やってんだ?」
「鍵を加熱して熱で柔らかくしようと思って」

 そうすれば2人で体当たりすれば開くだろう。

「あんた……本当に力がなくなったのか?」
 普段のリヴェズならこんな鍵、扉ごと粉砕しただろう。

「集中したいから黙ってて」


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