「急に泣かれたらびっくりするっつーの」
「ご、ごめん...」
「でも.....」
歩くのを止める春斗くん。
「で、でも?」
「嬉しかった。あぁやって走ってきてくれて...さんきゅーな」
ぶっきらぼうに、そう言って再び歩き出す、春斗くん。
そのしぐさに胸がキュンとなった。
それから、私たちは他愛ない話をして歩いた。部活のこと、勉強のこと、お互いのこと...。この時間がずっと続けばいいのにな。
「あ、そうそう。なんて呼べばいい?なんか、大田さんって呼ぶのもなぁーって」
「えと、なんでもいいよ?女子は、ゆいとかゆいちゃんとか...男子は大田って呼ぶけどね」
「へぇ、男子でゆいって呼ぶ人は?」
「うーん...いないかな?」
「まじか!じゃあ俺、ゆいって呼んでもいい?」
「うん、いいよ?」
「よっしゃ(^^)」
そう言って、小さくガッツポーズをする春斗くん。
何が嬉しいの??
でも、私はなんて呼べば...
「わ、私はなんて呼んだらいいかな?」
「え?うーん。じゃあさー、あだ名つけてよ!」
あだ、あだ名!?なんで、そんなこと><
「そ、そんなの無理ー><」
「別にいいじゃん!なんでもいいからー!」
うーん...春斗でしょ?じゃあー.....
「春くん。」
「!!!」
なになに?なんで、そんなキラキラした目でこっち見てるの??
「や、だった?」
「そんなわけねぇじゃん!!その逆!じゃあ、そう呼んで?」
「う、うん!」
そんな話をしているうちに私の家に着いた。
「ここ、私の家です。今日はありがとう」
「いやいや、こちらこそ、ありがとな。じゃあ、早く寝ろよ?おやすみ」
「うん、おやすみ」
自転車に乗って今来た道を戻っていく春斗くん。
今日は楽しかったな。
