「おじゃま…しまーす」
去年の学祭の時、チャペルなんて見た事なかったから少しの時間だけ覗きに来た事があった。
だからここに入るのは、実は2回目だったりする。
大きな開いたドアの入り口を入ると、そこには壁一面のステンドグラスで囲まれた聖堂が広がっていた。
「………キレイ…」
正面に向かって並べられた長椅子の先には、白い柱の間から石像の天使が覗いている。
そしてその中央には…
――『その中央にある十字架の前で、好きな男に告白してごらん』
愛と平等を示す大きな十字架が、どこまでもみじめな私を優しく見つめているように見えたの。
本当なら小沢先輩をここに呼んで、想いを伝えようと思ったのに――…
「…小沢先輩……」
せっかく十字架の前にたどり着く事はできたのに、私1人じゃ何の意味もな――――…
「な 俺が何でここにいるってわかったんだ!?」
「ひゃっ」
誰もいないと思っていたチャペル内から、急にそんな声が聞こえて私はビクッと震えた。
去年の学祭の時、チャペルなんて見た事なかったから少しの時間だけ覗きに来た事があった。
だからここに入るのは、実は2回目だったりする。
大きな開いたドアの入り口を入ると、そこには壁一面のステンドグラスで囲まれた聖堂が広がっていた。
「………キレイ…」
正面に向かって並べられた長椅子の先には、白い柱の間から石像の天使が覗いている。
そしてその中央には…
――『その中央にある十字架の前で、好きな男に告白してごらん』
愛と平等を示す大きな十字架が、どこまでもみじめな私を優しく見つめているように見えたの。
本当なら小沢先輩をここに呼んで、想いを伝えようと思ったのに――…
「…小沢先輩……」
せっかく十字架の前にたどり着く事はできたのに、私1人じゃ何の意味もな――――…
「な 俺が何でここにいるってわかったんだ!?」
「ひゃっ」
誰もいないと思っていたチャペル内から、急にそんな声が聞こえて私はビクッと震えた。

