放心状態の私をよそに誰かが教室に入ってきた。
トントンと私たちのところまできてカーテンを遠慮なくどかしていった。
「やっぱり!しほりんたちだ!」
「まじだ!志穂理が楓太襲ってんぞ!」
どこ見たらそうなる!?
ちなみにこの男女二人は同中!
私のことを『しほりん』って読んでんのが美織(みおり)で男の方が佑(たすく)。
「学校早々に赤ずきんくんを襲ってんのか?」
「さすがオオカミちゃんことしほりんだね!」
この『赤ずきんくん』と『オオカミちゃん』っていう愛称は私たちが付き合って中学の人たちに付けられた名前。
なんか皆には私が楓太にガンガンいってるように見えるらしいけど実は逆だからんね!?
楓太の方が積極的なんだぞ!!
って言っても皆は笑うだけでこの呼び方に馴染んでしまった。

