しばらくからかわれた志穂理は耐えられなくなったのか自分の席に戻ろうとした。
あーあ楽しかったのにーと文句を言う2人をよそに志穂理は俺の手を取って歩き出した。
その時ちょっとドジをしちゃったのか転びそうになる志穂理。
やっぱり彼氏としては反射的に助けちゃうわけで繋がれた手を引っ張った。
どたんっ
引っ張ったのはいいけど引っ張る力が強すぎたのか二人で倒れちゃった。
「いたたた」
「大丈夫楓太?!」
「大丈夫だよー」
それでタイミング悪く佑くんが入ってきて空気を読まず
「お!!また志穂理が楓太襲ってんじゃん!!!やっぱお前オオカミちゃんだな!はははは!!」
言い忘れてたけど今の俺たちの体制は俺が床に倒れてて志穂理が俺の上に居る感じ。
この一件から俺たちの『オオカミちゃん』と『赤ずきんくん』っていう呼び方がクラスで広まった。