もはやそうしていると親子にも見えなくもない、海斗と可奈の登場だ

「ママー」と可奈が元気よく沙希に飛びつく後ろで、

海斗は欠伸をかみ殺している

「お疲れ、海斗」

そんな様子に微笑みながら声をかけると、軽く応じるように視線が合い、

海斗がしるふの隣に座る

「悪いな、海斗」

愛犬たちの世話を終えた幸人が苦笑交じりに声をかけてくる

しるふが入れてくれた熱いお茶を飲みながら

「久々にお湯顔面直撃でしたよ」

と、少々お疲れ気味の海斗の言葉

海斗が大好きな可奈は、海斗が泊まりに来ると決まっておふろをせがむらしい

これがまた大変なのだ

風呂に入って余計疲れるって、どういう現象だろうな

というのは、そう言いながらも決して嫌がっているわけではない、

海斗の談だ