「それに、私十分素直だもん」

海斗を横目で睨み付けると漆黒の瞳が静かに見つめてくる

そのまま無言でやりあっていると

「お二人さん何してんの」

お参りを終えた弘毅と亜紀、可奈を抱いた幸人、沙希が寄ってくる

「今年も縁は切れそうにないなって落胆してた」

腕を組みながら真顔で言う海斗に

「は?」

どういうこと?

と弘毅は眉を寄せる

「これ、さっき二人で引いたんだ、こっちが私でこっちが海斗」

しるふがもっていた紙を弘毅たちに手渡す

「なんだ、いいこと書いてあるじゃない。今年も二人は別れる予感はないってことじゃん」

弘毅の手に渡った紙を覗き込むようにして読んだ亜紀がしるふたちに視線を戻す