「いいけど、降りてくれる? ベッドの上で飲まないで」 「…………」 清久は咲樹の言葉に従い、ベッドから床へ滑るように腰を降ろす。 そして、立てた両膝の間にガクンと頭を落とし、 人を小馬鹿にするように笑い出した。 「クックック」 「なっ、なによ」 「へぇ~。前はこの場所で、紅茶とチョコレートを頂けたのにね」 もっともな矛盾を皮肉たっぷりに指摘された咲樹は、返す言葉が見つからない。