僕は、あの日以来妹に会っていない。なぜなら、妹に嘘をつくのはイヤだからだ。
会わなければ嘘をつかなくていい…そう思った。
しかし、面倒なことが起きた。
政府が、うそつきを無くそうと力による嘘の廃止を宣言したのだ。どんな些細な嘘でも、嘘と分かれば政府に殺されてしまう。
僕は、妹に正直に言おうと母に相談の電話をした。
「このままだと、俺らは殺されてしまう。妹に打ち明けよう。」
僕は、母の身を案じて言ったが、
「駄目…あの子が壊れて…」
母は泣きながら言った。  
そのうち、家に政府が来た。
「おまえの家族は…ん!?これは面白い」
ばれた、くそ…
僕と母は政府を押し倒し、外に逃げた…
ウソツキが逃げたぞーという大きな声が聞こえた。
僕は、考えながら走った。
面白い?何が?
政府の発した言葉が気になる。