「しっかし、由奈?ひどい顔よ?」 「んー?」 紗季のほうを向くと、無言で鏡をつき出される。 確かにひどい顔 なんか疲れきったどよんとした顔してる 「うわぁ…中年のサラリーマンみたい」 「中年のサラリーマンに謝れ」 ベシッとおでこを叩かれる 「痛い~!ちょっとは手加減してよぉ!」 叩かれたおでこを押さえ、痛さで目に涙が浮かぶ 「中年のサラリーマンでもそんなひどい顔しませーん!ほら元気でた?」 にこっと歯を見せて笑う紗季につられて自然に笑顔になる 「あははっ、出た出た!」