「姉ちゃん…リモコンはダメだろ…」 くるりとこちらを向いた弟の顔がひきつる。リモコンを握りしめ、睨みつける姉の姿を見て。 「…冗談」 「目がマジだったろ!!」 「まさか」 「わかった、わかったから、リモコン置こうぜ」 まるで猛獣をなだめるかのように私に言う弟。 …別に本気で投げないから そう思いながらリモコンを机に置く 「私はライオンか」 「ライオンより怖えよ」 「何?」 「リモコンに手をかけるなって!!」 「ふん」とソファから立ち上がり、プリンの空を捨て部屋にもどる。