《キーンコーンカーンコーン…》


「おはよー!」

「おっす、沙月!今日も元気いいな!!」

「…おはよ」

「斧田もおはよ!」


「う、うん」



沙月まではいかないが…
元気がいいクラスの男子、浪川涼太(なみかわりょうた)。
クラスの中ではよくモテる方で、周りからはイケメンで優しいと評判がある。

…正直、私には興味がない


「…ちす」

「…あ、おは、よ」

「おーい真!もう少し大きな声であいさつしろよなぁー!」

「お前の声がでかすぎなんだよ…はぁ」


この男の人は、永井真(ながいしん)。
永井くんも、クラスでは人気なんだけど、クラスの皆がうっとうしいらしい
だから普段は静かで、でもどこかクールさを感じるような存在
永井君もわりとカッコイイ…方なのかな?

…正直、よくわからない


「…斧田」

「え、何…かな。永井君」

「今ボーっとしてただろ…俺がお前の名前呼んだのこれで3回目」

「え!?…あ、ごめん…気づかなかったんだ…あはは…」

「あんまボーっとしてんなよ…?気をつけろ」

「う、ん」


なんだろう、永井君って気遣いがいいって言うか。
その…これが【優しさ】なのかな?

…その辺鈍いから分からないんだけど


《キーンコーン…》


「おぉっと予鈴だ!うわ次数学じゃんかよー…最悪だぁー……」

「まぁまぁ涼太!ドンマイだってば!」

「ちぇ。いいよな。沙月とか真とか斧田とか頭良くてよ!俺だけ置いてくなよ!」

「それはあんたが勉強しないのが悪いでしょーが!」

「それはそうと沙月…もう黙想だよ?」

「ッゲ…先生に怒られる前に早くしないとっ……」


今日もまた、いうもとかわらないクラスの人たちと私の
くだらなくも楽しい平凡な日常が…

始まる