「か~っよ!おっはよ!!」

「あ…さつき。おはよう」


勢い良く抱きついてきた、元気な少女
彼女の名前は、狩沢沙月(かりざわさつき)。
小学生の時からの友達で、今では親友と言っていいくらい仲がいい。


「今日は冷えるね~…って、もう12月だしあたりまえかぁ!」


今日の日付は、12月の16日。
めっきり冬も深まってきたかのように、空からは雪も降っている

私…斧田佳代(おのだかよ)は、この雪を見ながら


「なんか…今日はやけに男女で一緒に登校してる人が多いね?」


と、沙月に質問するような感じで言った

すると沙月は、少しだけ苦笑いを浮かべて、


「はっは…まぁ、クリスマスも近いし、今日も寒いし…カップル同士で暖まりたいってのもあるんじゃない?」


「カップル…かぁ」


「あんたはそーゆうの興味なさそうだもんね。ま、しょーがないよ」


「うん…そーゆうものなのかな」



私は、沙月との話を進めながら、ふと思った
これは、前から疑問に思っている事





カップル…つまり彼氏、彼女という関係。


恋人、愛人という関係。




そんなものは、別に無くてもいいんじゃないだろうか

あったらあったで、それで変わるんだろうか



私は、ずっと疑問に思っている


…どうか、この答えを………


―――教えて欲しい―――