――「――…という次第です」 広間に集められた一門に、時子が説明したこと。 今、信西入道の館が襲われ……その人物こそが、清盛の友、源氏の棟梁・義朝だというのだ。 「信西殿は何処かへ逃げられた様子。もう、熊野には早馬を出しました」 (これが…部門の棟梁の妻……) 先ほども、意見が食い違い争いかけた者を諫めるなど、武家の妻らしい場面を見せている時子に経子は感心ばかりしていた。 (私は平清盛の嫡男の妻。何れは御義母上様のように……)