誰かが背後から経子にしがみつく。 「行ってはなりませぬ!経子殿っ」 ――明子だった。 「……明子様…?一体何が…きゃっ!?」 我に帰った経子はきょとんとし…己のいる場所に驚いた。 経子の胸から下は、水…六波羅の館の近くに流れている、賀茂川に浸かっていたのだ。