執事の戯言


「そんなところにいらしては、足が冷えてしまいます」


まだ廊下に立っていた彼女に、部屋に入るよう促すと、少し恥ずかしげな顔で頷いた。


まず、言っとくが、決して疚しい気持ちなど、一切ない。


一切、ない。


ない……はずだが、俺も男だ。


もしもの事があるかもしれないので、とりあえず半歩下がることに。


「ではお嬢様はこちらに」


もちろん、床やソファーで寝かせるわけではなく、自分のベッドに彼女を促した。


まさか瑠愛お嬢様が自分のベットで寝る日が来るとは…!!


もう眠気がピークなのであろうか、目を擦りながらベッドにあがる彼女を横目に、今にも鼻血が出そうだ。


俺の匂いに包まれながら眠るのかと思うと、彼女を抱き締めているかのように思えないこともない。


「さて、俺はソファーにでも…」


寝ようとしたのに、俺は動けない。


なぜなら。


「一緒に寝ないの?」っとか細く愛らしい声が背中から聞こえ、シャツの裾を掴まれているからだ。