執事の戯言


自分の世界では、お嬢様と手を繋ぎ、仲良く心中するシーンが描かれているが、きちんと現実では、危険が起きないようアクセルを踏んでいる。


数分後、高級住宅街に入り暫く車を走らせると、小さな林に入った。


きちんと整えられた道を進むと、高さ、10メートル近い壁と門が俺たちを出迎える。


門の付近まで来ると、あちこちに仕掛けられた防犯カメラが車を認識し、門をゆっくりと開けてくれる。


「着きましたよ、お嬢様」