人貸し屋




着替えをしてリビングに行くと

本当に一葉が微笑んで座っていた



「おはよう、魁利」



「・・・おはよう」



「なぁに?

 一葉ちゃんが挨拶してくれるのに

 テンション低いわね・・・?」



母さんが不思議そうに

俺に訪ねてくる



「・・・いや、ちょっと眠いだけ

 行ってきます」



「じゃあ、お邪魔しました」



母さんに挨拶してる一葉と

一緒に家を出る



「どうしたの?

 今日も元気ないね」



一葉が俺の顔を

心配そうにのぞきこんでくる



「・・・そうか?

 いつもと変わらないと思うけど」



俺は、《本当の一葉》と話しながら

学校に着いた