ニュースの占いコーナーが終わり、
俺は止まっていた手を動かし、また着替え作業に戻る。

ため息をつきながら制服のネクタイをゆるくしめた。
こげ茶のシンプルなブレザーをすぐにはおり、髪の毛の寝癖は…
面倒なのでそのまま。

とりあえず着替え終わると、すぐ隣のキッチンへ向かう。
テーブルの上にはとっくに冷めたオムライスがラップでくるんであるのが置いてあった。

そしてその隣に
『今日も遅くなります。夕食は冷凍庫においてあるからチンして食べてね』
と、書いてある大人特有の字を走らせたメモが一緒に置かれていた。

現在、一緒に住んでいる祖母の字である。