ーーーー…

で。
どう聞けばいいのか…

今は休み時間が終わった後の古文の授業中だ。
俺は手元のシャーペンをいじりながら文節がどーたらこーたら言ってる教師を視界がぼやけながら眺めていた。
多分、周りからみると今俺、死んだ魚みたいな目してんだろーな…なんて自分のアホヅラをののしながらさっき書いたノートの落書きを見つめる。
なんとなく童話に出てきそうなキツネを描いたつもりだがクソッ…犬にも猫にも見えてきやがる…俺の画力はある意味ピカソ並みかもしれないな。(笑

…で、話がそれたがどうしよう。
そもそも、なんて聞けばいいんだ?
小坂が授業中こそこそ眺めている紙切れがなんなのかって事だろ?
そんなの気にする方も気にする方だが、2週間の荷物運びがかかってるんだ…少しくらい頑張ってやろうじゃないか。

でもなんて?どう聞けばいいんだ?
「いつも授業中になに見てるの?」
「そのメモ帳なに?中身見せてよ」

…みたいな?
いやいや、なんか嫌がられるだろ。こんな聞き方。

ていうか、まずタイミングがないじゃないか…わざわざ聞きに行くのもなんか行きづらいしなぁ。

んー…


「ねぇねぇ、純ちゃんっ」

「ふぇっ…」

いきなり名前を呼ばれた俺は間抜けな声を出しながら視界を声が聞こえた方に向けた。