「なぁなぁ、純?起きろよー」
肩を叩かれて俺はふと顔を上げた。
「ふぁ…?ああ、すまん。つい」
「まったく…せっかく今から俺がお前に良い話してやろうと思ったのによ」
日郎が俺の寝ぼけ顏を覗き込み、詐欺にでも引っ掛けてきそうな顔で言ってきた。
「良い話?」
「ああ、そうだ。実はな…さっき取り付けてきてもらったのだが今度一緒に出かける事になった。」
「は?誰と…」
「ふん♪聞いて驚くなよ?それが、
…小坂月夜なんだ」
「………は??」
「ふふーん♪」
「え?小坂って、あの小坂?あの小坂月夜?」
「ああ、そうだよ!なぁなぁ!すげえと思わないか!」
「いや…なんで…よりによって小坂なんだ?しかも出かけるって、つまりデートってこと?」
「ま、まぁなっ」
日郎は気持ち悪く照れた顔を見せた。
「お前…いつの間に小坂と仲良くなったんだよ」
「いや?全然。さっき話してきたのが初めてだった」
「よ、よくそんなんで約束出来たな…」
「まぁな、『今週二人でどっか行かない?』って言ったら一瞬迷った感じになったけどすんなりOKしてもらえたぜ」
「そ、そうか…でも、やっぱなんで小坂なんだよ」
「可愛いから」
即答だった。
「…え、それだけ?」
「そいだけ♪」
やっぱこいつアホだ…と俺は思った。

