その後、少し時間に余裕があったため、俺と小坂はゆっくりめに歩き出した。
歩いている間、俺はさっきの紙のことが少し気になったが見ると小坂はその紙を押し込み入れた鞄を前かがみになるくらいに大事そうに抱えて持っている。
よほど見られたくないのか大事なのか…
そんなことを考えていると、時折隣の小坂と目が合う。
が、すぐに焦ってぺこりと首を傾けるだけでまた視線を鞄に戻す。
あ、別に黙ってばかりだったわけではなく、それなりに会話をしたが、別にたいしたことではない。とりとめのない世間話くらいだ。
前はどこに通っていたとか、家はどの辺にあるとか、今のクラスはどうとかそんなことを話していた。
そしてそんなこんなで、学校に到着すると気のせいだとは思ったが、
周りから何やら視線を感じるような気がした。
クルッと首を振り向けて周りをみて見る。と、周りの歩いてる他の生徒が一気にバッ!と目を大袈裟にそらす。
…どうやら気のせいではないようだ。
一体俺たちを見て何を思ってるんだろう。
隣で相変わらず半無表情な顔をして歩いてる小坂はあまり気づいてないらしいが
まさかこの登校で、後日、変な噂が出回らない事を祈ろう。
噂は何故か恐ろしいほどその信憑性は自然に高くなるからな。

