「…やっぱ、純ちゃんって鈍感だから」
「だ、だから何だよ！」
「ーー…モテてるの」
「誰が？」
「純ちゃんが」
はあ？俺が？
「んなわけないだろ？からかうなよ」
「ほ、本当だよ！本当に今日、純ちゃんが月夜ちゃんと話している時にクラスの女の子達が気になってて…マリカに頼んできたんだから！」
俺は少し考えてみた。
いや、そんな事はない…
そんな噂聞いたことないし、女子からもそんなそぶり見せられたこともない。
でも、よく分からなくていつの間にか俺は「マジで？」など間の抜けたことをぼやいていた。
「うん。マリカが純ちゃんにウソつくと思うの？」
「いや、思わない」
素直に言った。
「でも…それ本当だとしたら、何でだろう…？」
「？」
「俺の何が良いんだ？」
「え…？」
「頭悪いし、顔も良いとは言えないし、正確だって暗いんだぜ？どこに良いところがあるっていうんだ？」
「そ、そうかな〜？」
