ーーーー……

ああ、重い……
よりによって毎回荷物が多い数学が当たるなんて……

じゃんけんは……結局、負けました。
大丈夫とか言ってたけどやっぱ無理です。マリカさんごめんなさい。

「ぐ……それにしても、重いな」
でかいダンボールみたいな荷物をよいしょこらしょと運ぶ。
今日のはやたらと重かった。
二階へとの階段にさしかかろうとした時、さすがに手が限界になって階段前でいったん荷物を下ろした。
「はあーーー。キツイ…」
大きくため息を吐いた。
すると、後ろから声をかけられたような気がした。
「ねぇ、なにしているの?」

声をかけられたのは気のせい…ではなかった。あまり見かけない女子が俺を見て話しかけてきたのだ。
いや、こいつは……
たしか

転校生の小坂月夜……?