ターゲット



彼は私の顔をじっと見てきた。


「…あんた、誰?」


寝起きが悪いのか、不機嫌そうに彼は言った。


「あっ…私は体育館の場所を…」



「それで?」


「えっ…」


「名前聞いてんの。」

「えっと…佐藤亜架李です…」



「ふーん。俺は矢島裕也って言うの!」


「はぁ…それで何ですか?」


「よろしくね!」


彼はにっこり微笑んだ。

「…よろしく。で、体育館は何処に?」



「あぁ、そこ曲がって真っ直ぐ行けばあるよ!」



「そうなんだ…ありがとう!」ニコッ



「//////別に…」



彼の…裕也の顔が少し赤くなった。


「どうしたの?」


「何でもない…」


真也は目線を逸らしながら言った。


でも、絶対様子がおかしいよ!


しつこく言うの嫌だからやめとくけどね!