「うわ、わ、どしたの?麻ちゃん!?」


「何でもない、ない!!それより、早く描こうよ」


麻ちゃんは、涙を手で拭って、絵を描くのを再開した。


気になったが、それ以上は聞けなかった。


何とか時間内に終了し、美術室に戻り、提出。


後は、掃除とホームルームを残すのみ。


掃除の時間は、麻ちゃんとは違う班なので寂しい。


早く終わって、麻ちゃんと話がしたいなといつも考えている。


掃除はローテーションにより、今週は体育館掃除。


一週間交代で、今日は月曜日で始まりの日。


モップを取りに行こうとした時、後ろから声をかけられた。


「名越さんっ!!」


あーっ!!

颯太だぁっ!!