推定両思い

……顔が真っ赤だ!!


アタシの事、意識してる?


「颯太君……分かりやすいっ!!」


「うるさいよ、麻子さんは!!」


あれ?


ちょっと待って?


あれれ?


何かがおかしい……。


―――そうだよ、麻ちゃんの名前を、何で颯太が知ってるの?


「あれっ?麻ちゃんと颯太君も友達?」


「……あはは。隠すつもりはなかったんだけど、秀一郎のバンドの練習に一度だけついてった時があって、その時、初めて話したんだよ。同じ学校てのは知ってたけど、まさか凜が颯……」


「麻ちゃんっ!!」


それ以上は言っちゃ駄目っ!!……だと思った。


「分かった、分かった!!」


麻ちゃんは何が可笑しいのか、一人で笑っている。


「凜ちゃん、今度、麻子と一緒にバンドを見においでよ。颯太がね、超カッコイイから!!」


「颯太が!?」