推定両思い

カフェまで手を繋いで歩いて、中に入ると、颯太と秀一郎君が待っていた。


カップル座りから、対面になるように、席は移動したようだ。


「連れて来たよ、麻ちゃん」


「麻子!!」


秀一郎君が思わず、立ち上がる。


「……凜がどうしてもって言うから。見てよ、この凜の顔…。泣かれてお願いされたんじゃ、来ない訳行かないじゃない?」


麻ちゃんは笑ってそう言うと、秀一郎君の隣に座った。


アタシも颯太の隣に座った。


何だかドキドキ……。


…って、顔はグジャグジャなんじゃ……。


「ありがとう、凜ちゃん♪御礼に颯太の秘密を教えてあげよう♪……って、どうしたの、暗い顔して?」


「……ひどい顔してるんだなと思って…」


「ほら、麻子が余計な事言うから!!」


秀一郎君が麻ちゃんを責めた。


「……冗談よ、凜。気になるなら、直しに行こう?」