推定両思い

ひたすら、麻ちゃんとよく行った場所を捜す。


お店には居ないのかな?


やっぱり、お家かな?


……そう思い、何度かお邪魔してるお家に行こうとしたら、向こう側の道路に麻ちゃんらしき人物を発見した。


思いっきり叫ぶ。


「麻ちゃーんっ!!」


通りすがりの人は皆、驚いている。


麻ちゃんはアタシに気付き、手を振ってくれた。


お互いに歩み寄る。


歩道橋を渡り、真ん中の辺りでちょうど会えた。


「凜!!颯太君はどうした?」


「カフェに置いて来た。……だから、行こ?」


麻ちゃんの手をギュッと握り歩き出そうとしたら、手を振りほどかれた。


「嫌!!行かないからねっ!!」


いつになく、冷たい顔。


「……麻ちゃん。どうして?仲直りしたくないの?」