推定両思い

何故か、二人が吹き出した。


なーんにも面白くないのにね。


「あはは、颯太、愛されてるね!!」


「……余計な事、言うなよ!!」


颯太は真っ赤な顔をして怒っている。


愛されてるって?


アタシが颯太を?


そりゃー、好きだけど……。


それは、颯太が先に好きになってくれたからでしょ?


颯太の噂を聞いたから、アタシは気になり始めて、目で追うようになったんだよ?


「と、とにかく、秀一郎がお友達に会いたいんだって!!」


「麻ちゃんに?幼なじみなら、いつでも会えないの?」


「……うん、ケンカしたんだよ。だから……謝ろうと思ってたんだけどさ」


麻ちゃん、何も言ってくれないから、アタシは何も分からないよ……。


幼なじみが居た事も……。