え・・・
「どこがなの?」
「顔?好きとかじゃないけど、
普通にかっこいいと思う。」
かっこいいとは思わないけど、
普通かな。
でも、あの大きな目が、
心に残って、胸騒ぎがする。
美術の時間もそのあとの授業中も
そればっかり。
私は、それにすっごい腹が立った。
6限目は、生徒総会だ。
つまらないので、みんなしゃべる。
退屈だ。
名前順に並ぶ。
ふと、横をみると、
ひとつ列を飛ばしたところに
絵理がいて、手を振っていた。
にっこり笑って振り返す。
その時、絵理の隣にいる、
兼要と目が合った。
心臓がどくっ。
なにこれ。
まだ、兼要はこっちをまだ見ている。
口元が笑ってて・・・
私は無性にムカついて、
反抗的な目で兼要を見た。
あっちは、驚いた顔でこっちを見ている。
あぁ。
この気持ちは何?
この気持ちに蹴りをつけたくて。
むずむずする。
私はどうなってるのかわからなかった。
感じたことのない感情に包まれて。
どうしたらよいのか。
わからなかった。
