教室についた。

となりのクラスの絵理は私が
荷物をおくまで扉の横で待っていた。



私が扉まで歩いて行くなり、


「ねぇ。今遊哉が教室入ったから
一緒に話しかけにいって!!
おねがーいーーーーー」


と、興奮していってきた。

「しょーがないなぁ。」

といって、遊哉のクラスの4組に行った。


後ろの扉にいくと、
遊哉と野球部の何人かが、
扉によりかかって話していた。


「遊哉!!」

絵理が話しかけた。

「絵理!!」


はあ。

私は目を回した。

遊哉の視線が私に移った。

ほかの何人かの野球部も一緒に。


一番気になる視線がそこにあった。

ハーフっぽい顔の子。

名前、なんだっけ?


思い出せない。

まだ、野球部の何人かは
唖然として私を見ていた。

私は下を向いた。


「ありすちゃんじゃん」

その声は遊哉だった。

私は決まりが悪そうにほほ笑んだ。


ほかの野球部のメンツはもう
私から目を話しているのに、

ハーフっぽい子はまだ私を凝視している。

目が大きい人だ。