そこまで話すと先輩は ギュッと私を抱き締めた。 「せ、先輩…?」 「ごめんな、話すのつらかったろ?」 「そんな…」 「その…裕太は……?」 「…裕太は…本当に自殺でした。 お風呂場で手首を切って…………。 あの救急車は裕太の家に向かって たんです。」 「そ…っか」 先輩はそう言うと黙ってしまった。