家にかえれば、玄関まで響く祐介の泣き声。

「ママ~パパ~お姉ちゃ~んどこにいるの~?一人にしないでよ~怖いよ~。」

「裕ちゃん?」

「一人にしちゃったからかな?今までこんなことなかったのに。またひどくなってる。」

私たちが固まってると祐介が泣きながらこっちに歩いてくる。
「ママ~。」

「…大丈夫よママはここにいるわ。」

お母さんは落ち着いて祐介をなだめ始めた。

私は玄関から動けずにいた。

しばらくして祐介が再び眠りについた頃、お母さんが口を開いた。

「あの子が起きたらすぐに主人のところへ連れていきましょう。私は詳しいことはわからないけど、正常じゃないわ。」

「でもどうやって?」

「大丈夫。私に考えがあるの。一旦かえってまた来るわ。」

そう言ってお母さんは帰っていった。

祐介の寝顔を見ると、なんだか寝顔さえも幼くなっているような気がする。

…ってそれはもともとか。