365日。







あの日ーーー


忘れもしない、あの、あったかい凛人の腕の中。



あたしは、救われた。





「だからいーじゃん♪ね?」

「………」



丁度、お昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴った。


「じゃ、授業始まるから、行くね」




そう言って立ち上がりかけると、腕を引っ張られた。


そしてそのまま、凛人はあたしを後ろから抱きしめる様にしてあたしを座らせた。



あたしの首筋に顔をうずめる凛人。


吐息がかかってくすぐったい。




「凛人……?」

「あー眠い」

「えっ」



そう言って、早くも寝息を立て始める。



あれ、これ前と同じシチュエーションじゃん………。




そういえば一時期、あたしを屋上に連れてきて、何かと思ったら、よく膝枕にして寝てたっけ。


その時も、今みたく「あー眠い」って言ってたっけな……





……って!

思い出に浸ってる場合じゃなくて!



あたしはずっと気になっていた事を、もう寝てるかも、と半分諦めながら言ってみる。



「凛人、ちゃんと家で寝てる?」

「………」



…やっぱり寝てますよね。

はい、寝てる人に話しかけたあたしがバカでした。