「おじゃましまーす」
「どうぞ」
やっぱり、男子を家に入れるのは少し緊張するな……
光汰とか涼介で慣れていたつもりだったけど…。
「あ、あたしの部屋、階段上がってすぐだから。先待ってて!」
「おー」
あたしは冷蔵庫からオレンジジュースを出してコップに注ぐ。
…あ、やっぱりまだ暑いから氷は多めで。
「お待たせー」
そう言いながら部屋のドアを開けると、顔を歪ませた凛人がいた。
……あれ…
あたしなんかマズイもの出してたっけ…
慌てて見回してみるけど、何も見当たらないので一安心。
「凛人…?大丈夫?」
あたしがそう問いかけると、凛人ははっとした様に顔を上げ、微笑んだ。
「あぁ」
今のは嘘だったみたいに穏やかに笑う。
それが逆に心配になったけど、ここで問い詰めてもいけない気がしたから、あたしはなにも言わない。
だってあたしは凛人を信じてるから。
「あ、ごめんね。暑いでしょ?窓開けるね!」
暑かったからあんな顔してたのかも。
あたしはジュースをテーブルに置き、窓を開ける。
新鮮な風が部屋中に吹き込み、あたしは思わず目を細めた。
「気持ちいー」
新鮮な風をたくさん受けて、暑さが少し和らぐ。
するといきなり、後ろから凛人に抱きしめられる。
「え?ちょっ、凛人⁈」
どんどん強くなっていく力に鼓動が速まる。



