365日。





怖かった……

女子って、あんなに変わっちゃうんだ。





するといきなり市原君があたしを抱きしめる。


「えっ、市原君?」



びっくりするのと同時に、顔が赤くなっていくのが自分でもわかる。




「…ごめん」

市原君がなぜかわたしに謝る。



「ど、どうして謝るんですか?」

抱きしめられたまま、あたしが尋ねる。




「もっと早く来ればよかった。ごめんな」

市原君からの思いがけない言葉。




「助けてもらえただけで十分です。ありがとうございます」




市原君があたしを離す。

そして真剣な顔つきになって言った。





「俺が千尋を守る」


またしても思いがけない言葉。

意味はよくわからないけど、お礼は言わなきゃ。





「あ…ありがとうございます」